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床上安静で回復期にある老人に適した

全身清拭の指導案

 

〈2グループ〉
宇部興産中央病院 伊藤シゲコ
○都志見病院 郷田節子
防府胃腸病院 木村由紀枝
山口医学部付属病院 松重淳子
岩国市医療センター医師会病院 小松洋子
尾中病院 田中明美
山口赤十字病院 原中美樹

 

I はじめに
看護基礎教育において臨床実習は、学内で学んだ知識と看護の実践の統合をはかる場であり、その教育的意義は大きい。その実習を支えるのが臨床実習指導者であり、指導者自身が看護の目的、対象についての認識を深め、患者への援助を学生に実践してみせる必要がある。
しかし、臨床は日々の業務に追われ看護の方法論の指導が優先されやすいのが現状である。
今回、私たちは清潔への援助の臨床実習指導案を作成する機会を得た。その為のディスカッションは私達の日々の看護を振り返るよい機会となり、看護行為一つ一つについて科学的根拠をもつ必要性を感じた。私達は事例をもとに看護過程にそって全身清拭の実習指導案を作成したので報告する。
II 学生設定
レギュラーコース3年生
実習:3年生後期 9月1日から2週間
急性期、慢性期、母性の実習を終了している。
性格:責任感が強く、積極的に行動する。成績は中の上
III 1. 回復期実習目的
回復期にある患者の看護展開に必要な基本的知識・技術・態度を学ぶ
2. 回復期実習目標
患者の健康レベルに応じ、どのような援助が必要であるかを考え、実践する
1)患者の疾患の病態生理・症状・検査・治療・経過を理解できる。
2)患者の機能障害が患者に与える影響を理解し、状態に応じた適切な援助ができる
3)リハビリテーションの意義を理解し、医療チーム内での看護の役割を理解できる
?W 患者設定
氏名:○○○子 女性
年齢:80才
疾患名:第1腰椎圧迫骨折、骨組鬆症
既往症:10年前より高血圧症があるが、現在は治療していない。
身長:150cm 体重:40?s
家族構成:夫−死別 子供なし 姉−1年前死亡 一人暮らし 生活は自立していた。入浴1回/2〜3日(最終入%日 8月26日)近所付き合いはよい。入院後、姪の面会が一回あった。
性格:話し好き 外交的

 

 

 

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